住んでたマンションの話。
 
マンションの通路で、元気に遊ぶ子供達の声がいつも聞こえてたから、こんなマンションに子供連れで住む人居るんだ〜と変に感心してたんだが(全室1Rのマンションだった)、
ある日、子供の声が部屋の前で聞こえてたから、お菓子でもあげようかと、玄関を開けたら誰も居なかった。

夜中に帰ってきて、エレベーター待ちをしていて、エレベーターの扉が開いた瞬間に、天井から汚れたフランス人形が落ちてきた。

それ以来エレベーターは使わなくなった。

部屋にふすま1枚分位の大きな鏡が付いていたんだが、時たま自分以外の誰かが映ってて怖かった。途中から鏡にカーテンくっつけた。

ごくたまに、朝方窓から何人もの人?が入ってきて、真っ直ぐ玄関に向かって出て行くってのがあったけど、勿論窓も玄関もキッチリ施錠してあった。
 
所詮噂だけど、屋上に死体を放置してあるとかなんとか言われてた。

確かめようと、屋上に繋がる階段をのぼってみたけど、途中から家具や寝具が滅茶苦茶に置かれてて確かめられなかった。
 
マンションのゴミ置き場にある、小さいコンクリート作りの小屋?に、マンションの管理人が全裸の男の人を蹴り入れて鍵掛けてた。

その日、管理人が、勝手に合い鍵使って部屋の中に入ろうとして来てビビった。

チェーンかけといて本当に良かった。

幽霊より生きてる人間のが、何するか分かんないから怖いよ。

テレビつけっぱなしで寝てしまった時の事。

仕事行く時間あたりで目が覚めた。
寝返りをうつと、テレビを体育座りで見てる男の人が居て、寝ぼけてた自分は、この人に起こしてもらお〜zzZと二度寝しようとした。

だがしかし、玄関の鍵を閉めた事を思い出し1人パニックに…。 意を決して振り向いたら誰も居なかった。

多少なり霊感のある友達は、決まって玄関から先には入って来なかった。

玄関前に立つだけで気持ち悪くなるらしい。
 
隣の人が朝方になると、壁に向かって何かゴンゴンやっててうるさかったから、管理人に注意してくれるようにお願いしに行ったら、変な顔をされた。

隣は空き室だった。
引っ越すまで朝方のゴンゴンに付き合わされた。

浴槽にお湯をはると、必ず自分の髪の毛じゃない髪の毛が何本も浮くから、浴槽にお湯をはらなくなった。

時々スーツ姿の人が、ソファーに座って読書してた。 これは特に怖くはなかった。 ただ指の数がおかしかった。

近所で異臭騒動が起きた時、間違いなくゴミ置き場の建物からだろうと確信してたけど、怖くて何も言えなかった。

警察までが出る騒動になったけど、警察がうろつき始めたら臭いがなくなった。

きっとあの管理人が片付けたに違いないと思ってる。

ヤクザと水商売の人間しか住んでないカオス物件だったから、色々亡くなった人が居てもおかしくないマンションだったよ。

夜職の中では、もっぱら幽霊マンション、ヤクザマンションで有名だった。