集落の某とゆう人が、別の集落に出かけたときの話。

朝、別の集落に向かう途中で、同じ集落の○○とゆう人を見かけた。
草むらの中を、うろうろうろうろとしている。

それを見た某さんは、その人が山菜をとってるのだと思い、ずっとうろうろしとるとこ見ると、ありゃあかなり生えるンやな。と思いつつ通り過ぎたそうです。

夕方、同じ場所を通ると、○○さんが同じ場所をうろうろしている。

朝も来て夕方もとりに来るとは、どんなもんなんじゃ。と思い、近づいて声をかけると、

○○さんは「ああ、よかった。道に迷ってこまっとったんじゃ」と言い、朝からずっと迷ったきりで困ってたと話したそうです。

その場所は、道から20mも離れてない開けた場所で、迷うわけのない場所。

そのことを指摘すると、○○さんは正気に戻り、
「なんでわしはこんなところにおるんじゃ?」と不思議がったそうです。

○○さんは猟師をやっていた方で、その日も別の集落の人と狩りに行くつもりで出かけたとのこと。

「○○は腕のいい猟師やったから、狐かタヌキがひきとめようとしたんじゃなかろうか」

と、集落の人たちは話したそうです。