666 :本当にあった怖い名無し:2012/02/20(月) 00:03:49.06 ID:Fy2fSW7Y0


オレが体験した話。 


友人Aがよく自分の部屋に遊びに来ていたのですが、その友人にしょっちゅう夜のドライブに誘われていました。 

いつもそいつとのドライブは楽しかったです。 

667 :本当にあった怖い名無し:2012/02/20(月) 00:08:11.83 ID:Fy2fSW7Y0

ある日、友人Aに「今日は○○の方面に行こう!」と誘われ、二人っきりで夜のドライブに行くことに。

友人Aの車に乗り込みいざ出発。

その日の行先は、山というか峠を越えた集落方面。

集落って言ってもまぁ、人が散開して住んでる感じ?の場所。 

その集落方面に行くのは初めてでした。

そこは田舎なんで、ただ通り過ぎるだけ。 



668 :本当にあった怖い名無し:2012/02/20(月) 00:10:50.46 ID:Fy2fSW7Y0

その集落を通り過ぎ、漁民の住む集落につながる県道の入り口に着きました。 

その県道はアスファルト舗装されていなく、なんか土?の道路みたいな感じ。

幅も車一台通れるぐらいで、街灯なんかない道。 

峠道なので、坂を上ることになりました。



669 :本当にあった怖い名無し:2012/02/20(月) 00:14:32.17 ID:Fy2fSW7Y0

その県道を上り始めた時から、急に霧がかってきました。

その状況下、友人Aは運転に集中し始め、

さっきまでにぎやか?だった車内は、浜崎あゆみの音楽のみ流れていました。


途中、となりのトトロの中に出てきたようなバス停がありました。 

オレ「おい!こんな山道なのにバス停があるよ!!家なんてないのに(笑)」 

A「…」 

Aは運転に集中しているためか黙っていました。 



671 :本当にあった怖い名無し:2012/02/20(月) 00:17:02.95 ID:Fy2fSW7Y0

そのバス停を過ぎた後、廃屋と化した洋館がその道路沿いに何件か建っていました。 

オレ的には、

「昔、あの洋館に人が住んでて、バス停が必要だったんだー」

なーんて一人で納得してたんですが。



672 :本当にあった怖い名無し:2012/02/20(月) 00:19:08.00 ID:Fy2fSW7Y0

そんな感じで峠に差し掛かった時、新しくアスファルトに舗装された道に出ました。 

オレはアスファルトを見て一安心。 

また、さっきまで霧がかかっていたのに、急に霧が晴れました。 

そのアスファルトの道はT字路みたいな感じになっており、道路の案内板が立っていました。 

『右は「○○」(帰り道方面) 

 左は「○○町斎場」』



673 :本当にあった怖い名無し:2012/02/20(月) 00:21:35.10 ID:Fy2fSW7Y0

やっと知ってる名前(○○の名前)が出たw右折して帰ろうぜって思っていたら、Aはなぜか左折しました。 

なんで斎場方面行くんだろ?って不思議に思い、Aにきいてみました。

すると、

A「斎場ってなにするところなの?」 

オレ「…斎場って、人の死体を燃やすとこだよ!!!」 

A「えっ!!!!」 

AはすぐUターンして○○方面へ。 

その後、国道に出て、自分たちが住んでいる下宿先方面へ帰っていきました。



675 :本当にあった怖い名無し:2012/02/20(月) 00:30:19.45 ID:mWxYfuay0

1年半後…

大学3年生になったオレは車の免許も持ち、車も買って、

勉強、部活、バイトと、なかなかリア充な生活をしていました。(彼女はそのときいなかったんだけどねーw) 


ある日、友人Bから「この日は暇か?暇だったらドライブ行こう」と誘われ、

「その週の土曜日はバイト5時からだから、それまでだったら暇」

みたいな事を言って、土曜日にドライブに行くことに。 



676 :本当にあった怖い名無し:2012/02/20(月) 00:32:23.23 ID:mWxYfuay0

土曜日になって、テキトーに友人Bと昼間にドライブをしていたら、1年半前にいったあの県道前に着きました。 

オレは『懐かしい(笑)』と思っていました。

オレ「Bはこの道を通ったことあるの?」 

B「あるよ〜、2年前に来たことあるな!」 

オレ「この道って、アスファルト舗装されてないよね(笑)バス停もなぜかあるし!」 

B「……?まぁいいや、行ってみよう」

相変わらずというか、幅は狭かったんですが、なぜかアスファルト舗装されていました。

1年半の間に舗装された感じではなく、2,3年前ぐらいに舗装されている感じでした。 

オレは『おかしいぞ????』という感じで運転していたんですが、

あの時のバス停とか洋館はあるだろって思っていました。

しかし、それもない。 



677 :本当にあった怖い名無し:2012/02/20(月) 00:34:53.45 ID:mWxYfuay0

あっという間に、

『右は「○○」(帰り道方面) 

 左は「○○町斎場」』

の案内板があるところに着きました。 

B「お前の話を聞いておかしいと思ったんだよ(笑)」 

オレ「え?なにが?」

B「オレは二年前に、ほかの友人とツーリングをしに来たことあったけど、

 土の道路でもなかったし、なんかおかしいって思ったんだよ(笑)」

オレ「じゃあ今度、Aを連れて検証しようよ!来週のどっかに授業終わった後でさ!!」 

B「お!いいね~」


その夜、Aに電話して、事情を説明して、

後日、オレ、A、Bの三人で検証しに行くことに。 



680 :本当にあった怖い名無し:2012/02/20(月) 00:40:51.27 ID:mWxYfuay0

3日後、学校の授業終了後にオレの車であの道に向かう。

到着し、坂を上り検証開始。 

オレ「バス停や洋館ないよなー?」 

B「だから、ないって言ってんじゃん(笑)」 

A「いや、あの時バス停とか洋館なかったよ!!」 

オレ&B「えっ!?」 

B「やっぱないよねー?(笑)」 

オレ「そんなはずじゃー…」 

B「お前の記憶間違えだって」 

A「そうだよ!俺、見なかったもん」 

オレ「うーん、確かに昔の記憶だったし、記憶間違えしてんのかなー?」 

A「そうだよ!」 

B「じゃー解決したし、飯食いに行くか(笑)」 

オレ&A「そうだな(笑)」 

なんか釈然としなかったけど、まぁ、検証の結果、オレの記憶間違えということに。



681 :本当にあった怖い名無し:2012/02/20(月) 00:42:51.49 ID:mWxYfuay0

けど、なんか納得いかなかったので、

検証した後日、その道に通ったことのある先輩や他の同級生にも聞いてみたけど、(2人ぐらい)

バス停や洋館なかったよ、という答えが返ってきた。 

あー、こりゃオレの完全な記憶間違えだったなーって完全に納得した。 


翌週の週末。

Aとオレはバイト先が一緒で、週に一回程一時間ぐらい重なるときがありました。 

バイト先ではAはあまりオレに話しかけてくれないので、普段はオレから話しかけていました。

その日は珍しくAから話しかけてくれました。 

A「この前、一緒にあの道検証に行ったじゃんね?」 

オレ「だけど、あれってオレの記憶間違えだったじゃん(笑)」 

A「実はさ、最初お前とあの道に行ったとき、オレ記憶ないんだよ(笑)」 

オレ「それってどういうこと??」 



682 :本当にあった怖い名無し:2012/02/20(月) 00:44:40.71 ID:mWxYfuay0

A「あの道に入ったとき、霧がかかってきたのは覚えてる。

 けど次に記憶があるのは、お前の『斎場になんで行くの?』だったんだよ」 

オレ「……」

A「俺は斎場がどんなところかもちろん知ってたし、

 あんな夜の道で、斎場方面になんでハンドルを切ってしまったのかも、覚えてないんだよね」 

オレ「……」

A「検証行った時にBの意見に合わせたのは、

 記憶が無かったから、お前の意見に合わせたいと思わなかった」 

オレ「ってことは…」

あの時、オレはいったい何を見ていたのか?