649 名前: 1/2 2006/07/30(日) 21:11:03 ID:Y/L3OHE60
流れをぶった切って申し訳ないのですが、誰も語り手さんがいないようなので
今のうちに先日体験したちょっとした恐い話を投下してみようかと思います。
皆さんのように巧く文章にはまとめられなかったかもしれませんが、どうか暇つぶし程度に読んでやって下さい。


その日は雨が降っていたから大体3日前くらいかと思います。
俺は、丁度きれてしまった家の醤油を買いに近所のスーパーマーケットに来ていました。
乗っていた自転車を駐輪場に止め、入り口に向かおうとしていた所、
普段はそんな動きはしない筈の自動ドアが小刻みに開閉を繰り返しています。
不審に思い近づくと、なにやら池沼らしき大柄な男性とその母親と思われるおばさんが
こちらに背を向けて入り口の真ん前で何かをしていました。
おばさんの位置は丁度自動ドアの感知センサーの真下で、その為に自動ドアはあんな不自然な動きをしているようでした。
夕飯の為にはどうしても醤油を手に入れなければならない俺は、いやいやながらも声を掛けて退いてもらう事にしたのですが、
おばさんとの距離が後数mと近づいたとき、俺は驚きのあまり息を呑みました。
おばさんの後ろには影になる形で隠れて見えなかった幼稚園くらいの男の子がいたのです。
そして距離が近づくに連れて、ドアの開閉音に混じっておばさんのけして大きくない呟くような声が聞こえてきました。

650 名前: 2/2 2006/07/30(日) 21:13:13 ID:Y/L3OHE60

「ぼん、今うちのシンちゃん見て笑っちょったじゃろ?エ、笑ったじゃろうが?」
おばさんは聞きなれない方言交じりの小声で、そんな事を小さな男の子に延々と問いかけていました。
問いかけられた男の子は泣きそうな顔になりながら下を向いてしまいましたが、
おばさんはその子の顔を首を大げさに曲げて下から覗き込み、例の質問を続けます。
横にいる池沼男がケタケタと笑ったかと思うと、
おばさんはその男の子の肩を掴み猛烈な勢いで揺すりはじめ、口角から唾液の泡を飛ばしながら
「知っちょるんじゃからな!!お前らがみんなでシンちゃんの事笑っちょるって事は!!この;@zklf;dfkhが!!」
という訳の分からない言葉を叫び出しました。
俺はその常軌を逸した行動に完全にびびり上がってしまい、男の子を救出する事も忘れて彼女らの横を小走りで一人通り抜けてしまいました。
その後俺は、嫌な気分のまま買い物を終え先程とは違う出口から出て、おばさん達を見ないように店を後にし、家路に着きました。
まったく恐ろしい出来事に遭遇してしまったものです。
やはり巷で言われるように幽霊心霊の類よりも人間のほうが数倍恐ろしいという事を実感した一日でありました。
しかし俺にとって不幸中の幸いは、おばさんが俺に気づかないでいてくれたことでした。
家族には、特に父と母にはいずれはこの事は話さなければなりません。
俺も面倒事は嫌ですが、小さい頃から面倒を見てもらったよしみです。
何もしないままよりは良かろうと思うのでいつか伯母さんを病院に連れて行ってあげようと思います。